嗅ぐことを習慣にすると記憶力が向上する
>> HOME >> 脳辺緑系を鍛えれば、はみるみる元気になる。
「コンピューターのような社会をつくるのに役立つ前頭前野に対し、彩りと喜びにあふれた感情的な暮らしをつくるのが大脳辺緑系。大脳辺緑系を抑圧しているほうが、社会の発展には都合がいいのです」と、古賀先生。 先進国で急速に患者数を増やしている認知症も、そのあたりと関係があるのかもしれません。
「認知症の最初のサインは物忘れです。記憶は大脳辺緑系にあるかいば海馬という部分がつかさどります。ここは加齢による衰えが脳の中でも最も早い部位です」。
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匂いを利用すれば、作業効率も学習効率もアップする |
匂いがつくる記偉は、深く、長く、感情を動かす
20世紀を代表する長編小説
20世紀を代表する長編小説の1つ『失われた時を求めて』の中で、作者マルセル・プルーストは、マドレーヌを浸した紅茶を唇につけたとたん、子どものころに嘆いだマドレーヌの香りを思い出し、それが叔母の古い家やそこにつながる小道の情景などをありありと思い出させ、忘却のかなたにあった風景が…肝やかによみがえったと記しています。
これは「プルースト効果」と呼ばれるもので、一瞬の匂いが一連の記憶を連鎖的に呼びさます現象を意味します。科学的な解明はされていませんが、アメリカの神経学者エルツは、匂いには情動を想起させる力があり、いったん脳に入った匂いの刺激は、そこにとどまることなく、脳内のさまざまな部位に影響を拡大していくこと、また、匂いによって呼び起こされた記憶は最も強く感情を揺り動かすことを主張しています。いずれにしても、プルーストが幼いころから匂い感度の高い暮らしをしてきたことは明らか。そうした生い立ちが前頭前野と大脳辺緑系のバランスのよい成長を育み、後年の文豪誕生の礎となったことは十分に想像されることです。
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